賃料改定事例|10年以上据え置きの店舗賃料を適正化したケース

*当事者の特定を避けるために、本質的要素は変えずに、一部情報を改変しています。
賃料改定事例の背景|周辺相場との乖離が明確に
対象物件は、博多駅前から一本小路に入った飲食店舗です。
路面に面したビルの1階で、賃料12万円でした。坪単価にすると8000円です。
大家さんとしては、昨今の博多駅周辺の経済情勢からすると、明らかに賃料が安いと感じられました。というのも近隣の同様の物件では、新規賃料で坪単価2万円を超えるところが増えていたからです。
そこで、大家さんは、もう10年以上賃料を改定していないから、そろそろ適正賃料に改定したいと考えましたが、どうしていいかわからず、とりあえず弁護士に相談しようと考え、弊所の弁護士に相談することとしました。
弊所の調査によれば、適正賃料は20万円前後であると考えられました。
そこで、当弁護士が代理人となり、2025年1月に、賃料を21万円にしたいとの内容証明郵便を店子さんに送りました。これに対して、店子さんは18万円であれば同意してもいいがそれ以上は同意できないとのことでした。一方大家さんはこれに納得できず、民事調停で解決することを選択しました。
弁護士が行った賃料改定の調査と交渉プロセス
そこで弁護士が、2025年3月に民事調停を申し立てました。
民事調停では、調停官や調停委員さんに当方の状況を説明するなどし、納得を得ました。
その後調停と並行して弁護士と店子さんが協議を継続し、その結果、同年6月に、新賃料を20万5000円とする調停が成立しました。
最初の1年間は18万5000円、次の1年間は19万円5000円、そして最終的に20万5000円とするという段階的増額の形にしたことで、店子さんの理解も得ることができたのがよかったと思われます。
民事調停での合意形成|段階的増額で円満解決
担当弁護士のコメント
無理な賃料を強いるのではなく、適正な賃料を相手方に納得してもらう材料を提示することがまず第一歩となります。
それでも納得されないということであれば、訴訟(裁判)になってもしかたないとは思いますが、実際には、民事調停で話し合いが成立することが多いです。
そのためには、しっかりとした準備が必要ですので、不動産関係に詳しい弁護士に依頼するのが適切でスムーズだと思います。


