HOME > コラム, 死亡直後 > 親が亡くなる直前に預金を引き出してもいいですか?
私の父親の体調が悪くなり、亡くなるのも時間の問題だと思います。その時の葬儀費用のために今のうちに父の銀行口座からお金を引き出しておきたいのですが、それはいけないことでしょうか。また、それができないとすれば、葬儀費用はどう捻出すれば良いのでしょうか。なお、私も他の相続人も葬儀費用を立て替えるだけの余裕はありません。
私の父親の体調が悪くなり、亡くなるのも時間の問題だと思います。
その時の葬儀費用のために今のうちに父の銀行口座からお金を引き出しておきたいのですが、それはいけないことでしょうか。また、それができないとすれば、葬儀費用はどう捻出すれば良いのでしょうか。なお、私も他の相続人も葬儀費用を立て替えるだけの余裕はありません。
【回答】葬儀費用にかかわらず、親の口座からお金を引き出すことは慎重に行うべきです。仮に、親が亡くなったことを金融機関が知った場合は、預金口座は凍結されますので、原則としてお金を引き出すことはできません。2019年の民法改正で条件が揃えば一定額の仮払いはされることになりましたが、その場合でも、相続人全員の同意が必要となりまし、手続きが少々面倒です。ですので、相続人の数が少なく、相互にすぐに連絡が取れる関係で、同意が得られそうな状況であれば、死後に引き出すということでもいいと思いますが、そうでないのであれば、親に生前から同意を得て、葬儀費用としてある程度のお金を引き出しておくのがいいと思います。ただし、いずれにせよ、その後の相続トラブルに備えて、そのお金は自身の口座とは別に管理し、使途や具体的な金額を記録し、領収書もきちんと保管しておくことをお勧めします。
【回答】
葬儀費用にかかわらず、親の口座からお金を引き出すことは慎重に行うべきです。仮に、親が亡くなったことを金融機関が知った場合は、預金口座は凍結されますので、原則としてお金を引き出すことはできません。2019年の民法改正で条件が揃えば一定額の仮払いはされることになりましたが、その場合でも、相続人全員の同意が必要となりまし、手続きが少々面倒です。
ですので、相続人の数が少なく、相互にすぐに連絡が取れる関係で、同意が得られそうな状況であれば、死後に引き出すということでもいいと思いますが、そうでないのであれば、親に生前から同意を得て、葬儀費用としてある程度のお金を引き出しておくのがいいと思います。ただし、いずれにせよ、その後の相続トラブルに備えて、そのお金は自身の口座とは別に管理し、使途や具体的な金額を記録し、領収書もきちんと保管しておくことをお勧めします。
堤 悦朗
弁護士
堤&パートナーズ法律事務所 代表
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