母親が亡くなって相続したが、相続税を払わなくていいと思っている方へ
コラム

母親が亡くなって相続したが、相続税を払わなくていいと思っている方へ

【質問】

この度、母親が亡くなりました。父親は既に亡くなっていることもあり、相続人は私だけです。母は、借金はありませんが、預貯金も特になく年金暮らしでした。資産といえば、築50年前に二束三文で買った郊外の古びた家と土地だけです。世の中には相続税という税金があるそうですが、相続税というのはお金持ちに関係がある話で、私の場合、相続税は払わずに何もしなくていいですよね?ちなみに、私は現金や預貯金はあまり持っておらず、相続税がかかると困ります。

【回答】

相続が開始すれば、相続税がかかり、相続人は、税務署に相続税の申告をしなければなりません。ただし、相続税の申告が不要になる場合があります。それは、相続した財産の総額が基礎控除の範囲内である場合です。この基礎控除額については非課税とされているからです。

基礎控除額は、3000万円+法定相続人×600万円となります。本件では、法定相続人はあなた一人ですので3600万円ですね。

そうすると、あなたお母様の相続財産が3600万円を超えるかどうかが問題になります。安価な家と土地だけだということですから、3600万円を超えないかもしれませんが、50年前に安価だとしても、地域によっては現在土地が高騰している可能性もあります。そうすると、相続税が発生し、あなたは相続税申告をしなければならないかもしれません。ですので、まずは、その不動産の価値を正確に把握する必要があります。

お母様の不動産の価値がいくらなのか、どのように不動産の価値を決めるのか、相続税はいくらになるのか、相続税を払えない場合はどうするのか、などについて、詳しくは税理士さんに相談するのが良いと思います。

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